MEAT JOURNEY 2018

中央中通りにあるそば屋「大むら」(学芸大学・祐天寺)のトロリとしたカツ丼で丼物の奥深さ、店のこだわり・優しさを感じました

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学芸大学駅・祐天寺駅から徒歩10分強。中央中通りにあるそば屋「大むら」。表から見ていると、いつも賑わっています。学芸大学界隈の人気そば店の内の一軒です。

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店内にはテーブル席と小上がり。ちょうどお昼の12時でした。近所の奥様たち、サラリーマン、建築系の職人さん、とにかくいっぱい。席が空けばすぐ埋まる、の繰り返しです。

時間をずらして行くこともできたのですが、この日はあえて昼のど真ん中に行ってみました。空いている時にゆったりするのもいいですが、混雑している状況もまた楽しい。

いつも通り、もりとカツ丼をお願いしました。混んでいるので、それなりに時間がかかるはず。のんびり店内を観察しながら待ちましょう。

奥さんが一人でフロアを担当なさってます。よくよく見ていると、カレー系の注文をする人がとても多いです。カレーライス、カレー中華(ラーメン)が出ていて、店内はカレーのいい匂い。よかった。タイミングがずれてて。最初にこんなの嗅がされてたら、超迷ってたじゃんw

相当待つだろうなと思っていたのですが、想像よりも早くやって来ました。

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そば猪口ではなく小さなお椀です。

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そばはキレイなスクエア。角がちゃんとついています。

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ふふ。これこれ。これを見つけるとなーんか楽しいんだよなぁw

コシはそれほど強くありません。かといって柔らかいというほどでもない。街場のそばとしては上等。食べごたえを感じさせるそばです。ツユは甘め。どちらかというとモッチリとしたそばには、これくらいの甘さがちょうどいいかもしれません。

そばを2/3ほど食べ終えたところでカツ丼がやって来ました。

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おおう。フタ付き。一応、ちょっとのぞいてみますか。

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ふお。白身がトロトロ。フタをもう一度閉じ、そばの残りを食べ終えてカツ丼に移ります。

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フタによって蒸された卵は先ほどよりほんの少し固まっています。ちょうどいい半熟具合。そもそもはチャチャっと食事を済ますための工夫として生まれたスタイル。なのに、時に客を待たせて完成させる料理ともなります。丼にはまったくもって相反するフィロソフィーが詰まっているのです。丼ってやつは面白いな。

カツ丼のツユが甘めなのは想像した通り。まったりとしたツユが衣をほんの少ししっとりさせています。半熟の卵が衣にまとわりつきます。全体的に濃厚なカツはご飯をどんどん進ませます。なんなんだ、このカツ丼は。最高じゃん。

カツ丼を食べていると隣のテーブルに座った男性がこちらをチラッ。そしてカツ丼を注文しました。ふむ。よくおわかりだと言うべきか、あるいは、どうだい、俺の食いっぷりはそそるだろうと胸を張るべきかw

会計時にササっとお話をうかがいました。「大むら」ができたのは約40年前。祐天寺の老舗「大むら」(2015年閉店)からの流れかと思ったのですが、もともとご主人(あるいは先代?)は中延(なかのぶ)のお店にいらっしゃったようです。帰って調べてみたのですが、中延に「大むら」というそば屋はありませんでした。同名の中華料理店はあるのですが。もしかしたらもう潰れてしまったか、移転したか、あるいは……なんだろな。ま、いいやw

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店を出て仕事場に戻ります。その最中、ふとこんな考えが頭をよぎりました。もしかして、カツ丼ともりを一緒に頼んだから、あの閉じ具合にしてたのか?と。

カツ丼を単品で頼んだらすぐ食べ始める。その場合はもう少しきつく閉じておく。カツ丼をそばと一緒に頼む人はそばを食べ終え、カツ丼を食べ始めるまでに時間がかかるかもしれない。だからあえて緩めに閉じておく。

どこまで考えてらっしゃるのかはわかりません。たまたま今回はこうなっていただけかもしれない。けど、そう思わせるほどあのカツ丼はうまかった。

うまい料理は語りかけてきます。いい店はこちらの想像力をかき立てます。

中央中通り界隈には、この時間帯にやっているお店はそれほど多くありません。この地域の昼時の胃袋を満たすという責務を一身に背負っている、食堂のごとき街場のそば屋「大むら」。大衆的でありながらも、料理にはキラリと光る技、温かい気遣いが見えました。

大むら
東京都目黒区中町2-30-14
03-3713-0995
食べログ

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