「Bar Songbird(ソングバード)」(学芸大学)は広くてオシャレ。ソファーもあってゆったりで、学大では珍しい感じ。一人でも大人数でも利用できる心地のいいバーです。

学芸大学駅から徒歩2分。東口商店街沿い、100円均一ショップ「Can★Do(キャンドゥ) 学芸大学店」の上に2017年2月25日、「Bar Songbird(ソングバード)」がオープンしました。

前日にプレオープンしていて、この日がオープン日だということはわかっていました。オープン日に行くのは控えたいと思っているのですが、足がどうしても向いてしまいます。


2階の居酒屋「尾道 のりこ家」の入り口の先に階段があります(ちょっと見えづらいかもしれません)。ここを上った先の3階に「Bar Songbird」はあります。

扉を開けた瞬間、「おおう」と驚きました。とても広い。そしてオシャレ。直近は不動産屋で、事務所然としていたであろう物件が、なんともラグジュアルな空間に仕上がっています。

のちほど話を聞いていてわかったのですが、業者がカウンターを持って来た以外は、ほとんどすべて自分たちの手作業で店を作り上げたのだとか。天井も壁も塗って、何往復もかけて椅子を運び込み、棚を作って。すご。

ここまで広くて、ゆったりとしたバーって学芸大学にあったかな。「Premier1(プレミアワン)」は広いけどうーん……。もしかしたら、学大で一番ゆったり感じるバーかも。実際の坪数がどうかはさて置き。そして、なんか学大のバーっぽくない。恵比寿や中目黒あたりのカフェバーって感じです。

一杯目はジントニック。ジンはタンカレーにしてもらいました。トニック8に対してソーダ2ほどを入れています。すっきりおいしい。ちなみに写真に写っているグラスは裏にロウソクがあります。だからオレンジ色に光ってます。

「こちらにはどうしていらっしゃったんですか?」

と、店主・藤井瑞紀さん。30過ぎくらいでしょう。いろいろなバーで働いてきていて、ガレージロックバンド・Leonhaldt(レオンハルト)のボーカルもやってらっしゃるのだとか。

「新しくバーがオープンするという噂を聞きまして」

「そうですか。誰だろう。ありがとうございます」

お酒は満遍なくひと通りあります。

「ラムは何がありますか?」

これ、よく聞くんですよ。初めて行くバーで。なんとなく、置いてあるラムで店というか店主の性格がわかるような気がして。

「ハバナクラブ(ホワイト)、マイヤーズ、あと……セーラージェリーというラムがあります。フレーバーのついた、キャプテンモルガンのようなラムで」

「へぇ、初めて見ました。じゃあ、あとで飲んでみます。ちなみに、料金というかシステムはどんな感じでしょう」

「カクテルはだいたい800円からですね。ウィスキーなども800円からで、高いものだと1000円を越える、といった感じで」

「チャージは?」

「チャージはありません」

お。ノーチャージのバーがまたひとつ増えた。

学芸大学のノーチャージのバー(10軒+α)を巡ってみよう!


二杯目は先ほど見せてもらったラム・セーラージェリー(SAILOR JERRY)オールドスクール(アメリカンタトゥー)の創始者と言われる著名な彫師、ノーマン・キース・コリンズ(1911年~1973年)。彼はセーラージェリー(「船乗りジェリー」の意)とも呼ばれていました。そんな彼の偉業を後世に伝えるために作られたのが、このラム・セーラージェリーなんだとか。

バニラの甘い香りが強く出ていて、まろやか。ロックで飲んだのですが、コーラで割ってもおいしいだろうな。で、ラムの品ぞろえから店主の性格がわかったかって? わかんねw

私以外のお客さん4人はもともとの知り合いのようです。それなりに時間が経ってくると、隣のお客さんも交えて少しずつ会話が増えていきます。

「学芸大学にお住まいですか?」

「ええ」

「このあたりはよく行かれます?」

この質問にはできるだけサラッと答えるようにしています。ガチで言っちゃうと引かれる可能性があるのでw

「そうですね。隣のおっぱいも行きますよ」

「そうですか。まだ行ったことないんですよねぇ」

そうすると、隣の男性がこんなことを。

「僕も学芸大学に住んでるんですよ。越して来て2年なんですが、行くところがだいたい決まってて。どこかおすすめありますか?」

この質問に対する答えは決まってます。

さいとう屋は知ってます? 駅前の八百屋を曲がった先の」

「えー。知らないです。さいとう屋ですか。今度、行ってみよ」

こうして「さいとう屋」がまた混んで、そして一層入りづらくなるというね(その日も!)。自分の首を締めることになるから、もういい加減「さいとう屋」と答えるのやめようかなw

このあたりで、店主がホッとした表情を見せました。

「いやぁ、本当は緊張してたんです。今日オープンしたばかりだし、地元のお客さんでいらっしゃった一人目だったので(笑)」

「第一号ですか。それは光栄です(笑)」

パッと思い出す限り、バーでこれを言われたのは3度目。1度目は恵比寿にあった「40W」。2度目は学芸大学の「HAFURI(ハフリ)」。そしてここ。結局、「40W」は12年通って閉店日にも行ったし、「HAFURI」もよく行くようになったし、縁かな。

二杯くらいで出ようかと思っていたのですが、お隣が頼んだハイボールがフェイマス・グラウス(THE FAMOUS GROUSE)でした。「一路」のハイボールもフェイマス。だからなんだというわけでもないのですが、少し気になり、促されつつ、三杯目のハイボールを飲むことにしました。

ほぉ。「一路」はドボドボっと注ぐせいか、とても甘く感じます。けど、ここで飲んだら甘みがありつつもスッキリとした印象です。材料は同じなのに作り方でこうも違うのか。酒ってのは面白いなぁ。

先ほどからチラチラっと鳥の話が出ていました。店名は「Bar Songbird」。songbirdという単語自体は鳴鳥(鳴く鳥)、歌姫といった意味です。なんかあるんだろうな。

「鳥が好きなんですか?」

「鳥が羽を広げているフォルムが好きなんです。動物園に行っても、ずっとタカとかを見てます」

「こいつの前の家、壁一面、鳥の絵だったんですよ」(お隣さん)

鳥が好きな人はいるでしょうが、フォルムとな。いろいろ好みってのがあるんだねぇw

なんだろうな。もちろん、羽を広げる鳥のごとく、このバーも大きく羽ばたいていくといいなとは思うんだけど、店の雰囲気はそういう姿とはちょっと違う。

店内はシックな色で統一されていて、とても落ちつきます。広々とした空間は心地よく、京都出身店主の関西弁は柔らかい。そんな店で、パッと頭に思い浮かんだのは止まり木に安らぐ鳥の姿。

ソファーもあるからゆっくりくつろげます。かしこまってはいません。カジュアルです。だけど、騒がし過ぎることもおそらくないでしょう。女の子3、4人で飲みたい、落ちついてるけどカジュアルなバーにデートで行きたいなんて場合もいいと思うなぁ。帰り際、ちょっと羽を休めに「Bar Songbird」へ寄ってみてはいかがでしょうか。

Bar Songbird(ソングバード)
東京都目黒区鷹番2-15-11 サンシンビル3階

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執筆者:後藤 ひろし(ひろぽん)
雑誌・書籍編集兼ライター、ウェブディレクター。主に学芸大学駅(学大)界隈で飲んでます。学芸大学で巡った飲食店の数は約350軒。
https://twitter.com/gokky_510

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