学芸大学でたい焼き・かき氷といえば「目黒 ひいらぎ」。店はスタイリッシュで和モダンなんだけど、どこか懐かしく、店頭でたい焼きをかじり、かき氷を頬張ると、なぜか昔の思い出話を語りたくなるんです。

学芸大学駅から徒歩2分。西口商店街を真っ直ぐ行き、auのある角を左折しても行けますし、西口を出てすぐ左へ行き、交番のところで右折して真っ直ぐ行っても着きます。2011年12月にオープンした「目黒 ひいらぎ」。「晩酌屋 一杯だけ」の隣、「炭火串焼き 中村屋」の前です。

「目黒 ひいらぎ」といえば、たい焼きとかき氷。インスタグラムなどのSNSでよく目にしますし、”学大のオシャレなお店”として挙げられることもあり、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

「目黒 ひいらぎ」は恵比寿の「たいやき ひいらぎ」の”分店”(暖簾分け)で、「たいやき ひいらぎ」二代目店長が「目黒 ひいらぎ」のオーナー。経営はまったくの別です。余談ですが、恵比寿の「たいやき ひいらぎ」は兵庫県姫路市にある「鯛焼本舗 遊示堂」(2000年創業)の3号店です。

「目黒 ひいらぎ」の店頭には椅子があるので、その場でも食べられます。さっぱりとしたシンプルなお店は和モダン。オーナーが元アパレルってのも関係あるのかな。スタイリッシュでオシャレ。


その時のメニューは3つありました。

  • たいやき
  • 冷やしどらやき(シナモン、抹茶)
  • かき氷(苺ミルク、抹茶金時など)

「その時」というのは、季節によって変わることもあるので。


まずはたい焼き(150円)。濃厚ながら甘すぎることのない粒あん(粒あんは単体でもテイクアウト可能)は頭の先からしっぽまでみっちり詰まってます。皮は薄めでパリッ。特にしっぽ部分はパリッと感が強くなり、粒あんの柔らかさとのコントラストがとてもいい。

焼くのに30分かけるのだそう。こうすることで外はパリッ、中はしっとりと仕上がります。もちろん焼きたてがいいのでしょうけど、時間が経って少し皮がふやけても、それはそれで。

続いてかき氷の抹茶金時(400円+オプションの白玉100円)。かき氷は「目黒 ひいらぎ」のオリジナルメニューです。

この上なく薄く削られた氷が層をなして積み重なっています。その様はまるで氷のミルフィーユ。スプーンですくう感触はフワッとしているのですが、口にするとシャクッ。一瞬にして氷は溶け、口内に涼しげな風が通り抜けていきます。

抹茶自体は甘くありません。練乳のようなものもかかっていますが、氷の下に埋もれている粒あんと混じり合うと、ちょうどいい甘さになります。白玉は瑞々しくてトゥルン。この感じなら、甘いものが苦手な男性でもぜんぜん大丈夫。大人のかき氷といった趣です。

フラットでシンプルな造作、白と黒の調和、木製のベンチと椅子、盆栽、さっぱりかわいいスタッフさん。その日は蒸し暑い日だったのですが、周りの空気が一瞬ひんやりと感じられたのはかき氷を食べたからというだけではないでしょう。この雰囲気が気持ちや感覚をスッと落ち着かせてくれてたんだと思います。冬は冬でこれまたいいんですが。ふわりと温かくなって。

私は「目黒 ひいらぎ」でかき氷を食べたのは初めてで、たい焼きを食べたのは2回目。ただ、「ひいらぎ」のたい焼き自体は数え切れないほど食べています。

さかのぼること11年。場所は恵比寿。

「今度はたい焼き屋ですって」

「いつまで続くかしらねー」

恵比寿にあった、それはそれは素晴らしい居酒屋「ほりこし亭」のお母さんとそんな会話をした数日後、「ほりこし亭」の隣に「たいやき ひいらぎ」ができました。2006年10月のことです。

オープン前から界隈では噂になっていて、オープン日からずっと行列。その混雑ぶりはしばらく続いていたと記憶しています。私もオープン当初に並んでいた口なんですがw

「たい焼き、食べてみましたよ」

「どうだった?」

「うん、おいしかったです。さすがにあれだけ並ぶのはどうかとは思いますがw」

「ほんとぉ。じゃあ、行列がなくなったら買ってみようかしら」

そんなやり取りも鮮明に覚えています。お母さん元気かな。

以後、幾度となく「たいやき ひいらぎ」のたい焼きを食べました。というのも、恵比寿あたりのバーで飲んでいたら、手土産として「たいやき ひいらぎ」のたい焼きがしょっちゅう差し入れられていたから。「Bar 40W」でも「under BAR」でもよく食ったなぁw

というように思い出話をしたくなったのは、たい焼きやかき氷にきっとそういう力があるからでしょうね。夏祭りの夜店を廻っていてもそうじゃないですか。たこ焼き、焼きそば、イカの丸焼、とうもろこし、ソースせんべいなどなど、そういうものを食べていると、つい「小さい頃さあ」って語りたくなりません?

昔から慣れ親しんできた。もしくは自分にとって特別な何かがあって食べていた。そういうものを大人になって食べると、記憶がグッと引き戻され、当時のことが昨日のことのように思い出される……。

私の場合はたまたま「ひいらぎ」のたい焼き自体に思い出があったのですが、そうでなくても、たい焼きやかき氷は誰にとっても懐かしさを感じるものだと思います。「目黒 ひいらぎ」のたい焼き、かき氷であなたは何を思い出しますか? あるいは新たな思い出をここ「目黒 ひいらぎ」で作ってみてはいかがでしょうか。

目黒 ひいらぎ
東京都目黒区鷹番3-18-3
03-6412-7945
公式サイト

member_goto02.jpg

後藤ひろし(ひろぽん)

雑誌・書籍編集兼ライター、ウェブディレクター。主に学芸大学駅(学大)界隈で飲んでます。学芸大学で巡った飲食店の数は約350軒。

https://twitter.com/gokky_510

こちらの記事もあわせてどうぞ