MEAT JOURNEY 2018

オステリア「L’ottocento(ロットチェント)」(茅場町・水天宮前)の独創的なイタリアンは未知のおいしさを体験させてくれます~手が込んでる名物の神戸風じゃがいもロースト、たこじゃがは特にえげつない

茅場町駅、水天宮前駅から徒歩5分。人形町駅、日本橋駅から徒歩10分弱。蛎殻町(かぎがらちょう)交差点に「L’ottocento(ロットチェント)」というイタリア料理店があります。2016年9月29日にオープンしました。

「L’ottocento(ロットチェント)」のシェフは樋口敬洋(ひぐちたけひろ)氏。同氏の経歴および同店もその内の一軒であるサローネグループに関しては後述します。とにもかくにもメッチャうまい料理に話を進めましょう。

アラカルトもあるのですが、今回は大人数だったのでコースにしました。予算を伝えて、うまいこと組んでもらったみたいです。

クルクルにんじんサラダ。フェンネルのドレッシングだそうです。ハーブの香りもさることながら、ふくよかな甘みと香ばしさも感じます。変な言い方ですが、エスニックなニュアンスもあります。

一発目で仕留めにかかってきます。すごい店は。この見た目はシンプルなにんじんのサラダで、もうやられました。

同店でもっとも手間がかかっているという名物料理の内のひとつ、神戸風じゃがいもロースト。神戸牛の牛脂を絡ませながら、何度もじっくりとローストしているのだとか。表面がカリっとして中がホクホクのじゃがいも。これに牛脂のコクがまとわりついています。

香ばしくて甘くて、なんとも奥深い。

ゴルゴンゾーラのやみつきムース。リコッタチーズとゴルゴンゾーラを混ぜてると言ってたかな? クルミの香ばしさ、クリの花のハチミツの甘み、コショウの刺激が混然一体となっています。

やみつきという言葉をこれほど恐ろしく感じたことはありません。こいつは危険です。本当に止まりません。よかった、この量で。

オレンジだらけのカルパッチョ。スズキのプレザオラ、オレンジ、アーモンド、ローストされた野菜のカルパッチョです。サッと湯引きしてるのかと思ったのですが、そうではなく、プレザオラだったんですね。塩に漬けて締めています。ローストされた野菜は何て言ってたっけ。

ロースト野菜は甘みが出ていて、かすかなオレンジの酸味が引き締めます。ああ、なんてうまいんだ。味もそうだけど、やり方が。

デニムが基調となっている楽しい雰囲気の店内。「ビールの人?」「はーい」という瞬間に撮ったので手を挙げてますw

賑やか。ワイガヤ。とてもいい雰囲気。オープンキッチンも素敵(キッチン中央のメガネ&ヒゲの方が樋口敬洋氏)。どの料理に対しても、スタッフさんが丁寧に説明してくれます。わかりやすく、時にユーモアを交えて。この接客がまた素晴らしいこと。

何本か白ワインを飲んだのですが、これが一番印象に残りました。デザートワインの樽で白ワインを寝かしたものと言ってましたが、具体的な名前は失念。嫌みのない独特な風味で、これらの料理にとてもよく合います。

「L’ottocento(ロットチェント)」の名物料理のひとつ、名物!たこじゃが。じゃがいもにトマトを混ぜ、これとタコを和えています。

これはえげつない。くっそやばい。いつかマネしてみよう。そして絶望しよう。自分の才能のなさに。


仔羊のしっとり焼き。仔羊を2時間かけてロースト。レンズ豆のソースに絡めています。風味はもちろん羊です。けど、食感は低温調理されたしっとりした鳥肉のよう。柔らかくてジューシーです。頭がおかしいんじゃないかと思うほどうまい。

辛めのアラビアータ 中太麺。確かにピリッと辛くてニンニクのパンチがきいています。麺は浅草開花楼との共同開発。モッチリ、ブリッブリ。うめぇ。

黄色いいわしのソース 極太麺。いわし以外の魚介を感じました。甲殻類かイカ・タコか。なんだろう。私の勘違いかな。いずれにせよ、パスタ全体が魚介のうまみで覆われ、極太パスタはそれに負けません。

口にした瞬間、笑っちゃいました。バカです。バカなほどうまいです。

デザートは先のゴルゴンゾーラに似たムース。こちらはゴルゴンゾーラではなくなんだっけかな。忘れたw

どれもこれもエグい。やばい。口にした瞬間、「ふわっ!?」となります。なんじゃこりゃ? どうなってんだ? なんでこんなにうまいんだ?と。

樋口敬洋氏は都内のイタリアンレストランで働いていた後にイタリアへ渡り、「Bye Bye Blues(バイバイ ブルース)」(パレルモ)、「Al Fogher(アル・フォゲール)」(シチリア)という名店で3年間修行しました。

帰国後、「リストランテシチリアーノ」(銀座)の料理長を経て、「SALONE 2007(サローネ 2007)」(横浜)、「IL TEATRINO DA SALONE(イル テアトリーノ ダ サローネ)」(南青山)のシェフに就任します。

「SALONE 2007」「IL TEATRINO DA SALONE」、そして今回訪れた「L’ottocento(ロットチェント)」などはサローネグループとも呼ばれています。運営しているは有限会社ジュン・アンド・タン(代表:平高行氏)。東京、神奈川、大阪で現在、6店舗の飲食店を展開していますが、どこも超人気店です。

そんなサローネグループの統括総料理長にして、最新店「L’ottocento(ロットチェント)」のシェフであるのが樋口敬洋氏というわけです。

ottoはイタリア語で「8」。centoは「100」。ottocentoは800。イタリア語では1200年代から1900年代は冠詞+100年単位で表します。たとえば、il Duecentoは「1200年代」。ですから、L’ottocentoは「1800年代」という意味です(母音「o」に冠詞「il」がつくので、「l’」となります)。

1800年代のイタリアは政治的、社会的に激動の時代でした(イタリア統一運動)。そんな革新時代のイタリアを彷彿とさせるような、斬新な料理を提供したい。そんな想いから「L’ottocento(ロットチェント)」という店名になったそうです。

「L’ottocento(ロットチェント)」の料理の数々は、まさに店名通りです。どれもこれもうまいのは当然。自分が抱いている「イタリアン」という概念をことごとく覆す独創性があり、知らなかった味を体験させてくれて、その驚きは感動に変わります。

すごい店ってのはやっぱすごいんだなぁ。

L’ottocento(ロットチェント)
東京都中央区日本橋小網町11-9 ザ・パークレックス小網町第2ビル
03-6231-0831
食べログ

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