三軒茶屋の老舗居酒屋「味好亭(みよしてい)」にはすべてがそろっています。そしてすべてが正解です

三軒茶屋のピカソと三菱東京UFJ銀行の間の筋、なかみち通り。国道246号線と世田谷通りで作られる“三角地帯”の底辺にあたり、数多くの飲食店が軒を連ねています。

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なかみち通りにある「味好亭(みよしてい)」は創業50年以上の老舗居酒屋。吉田類氏も訪れています。行こう行こうと思ってずっと行けてなかったのですが、ようやくタイミングが合いました。

夕方とはいえまだまだ暑いです。まずは瓶ビールを注文。

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メーカーの小さなノベルティグラス! 瓶ビールはこうして提供されるべきです。これが正しい瓶ビールの飲み方です。日本のビールはこうして飲むのが一番うまいんです。

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私も家ではこれで飲んでます。

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隣のお父さん方はホッピーを飲んでいます。テーブルに固定されたオープナーでみずから瓶を開けつつ。

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会話の内容はテレビに映し出されている大相撲。相撲中継を流す。これもまた正しい居酒屋のあり方です。

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お通しとして出てきたのは枝豆。少し堅めにゆで上げられた枝豆はとても香ばしく、これだけでも立派な料理と感じさせるほど。

店内、カウンターをゆっくり見まわし観察します。

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カシャーサを「ブラジル」。店独自の呼び方を作っちゃうのも老舗名店の特徴です。お父さん方はカシャーサなんて呼べません。「ブラジル」で正解です。そもそもこんな居酒屋にカシャーサというのがシャレてます。

メニューがとてつもなく豊富です。そして、鹿肉料理だけで一枚特別にメニュー表が作られています。このお店の名物料理なのでしょう。鹿肉のハンバーグを頼みました。

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3種のピクルスが添えられています。盛り方がきれい。こういう店ですから、豪快に焼かれ、豪快に皿に乗せられ出てくるのかと思いきや、とても繊細に仕上げられています。すごい。

「ご出身が鹿肉で有名なところだったりするんですか?」

「常連さんでハンターの方がいらして、毎年、北海道で鹿を撃って送ってくれるの」

穏やかで優しい声のお母さん。お父さんのしゃがれた声とのコントラストがまたいいw

ハンバーグは鹿肉のうまみがギュッと詰まっていて、甘くて柔らかい。ピクルスとカラシがいいアクセントになります。絶品です。

「あたりが弱いんだよ」

「あそこで巻き返しちゃなぁ」

「ああ、遠藤負けたのか」

大相撲に一喜一憂するお父さんたちを横目に、2杯目はレモンサワー。

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ハイ・サワーにカットレモン。炭酸の刺激、レモンの酸味が表の暑さを忘れさせてくれます。こちらのグラスも富士山麓ノベルティ。すてき。

次に頂いたのは、焼き鳥。すべて1本100円です。

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昔ながらの焼き鳥です。塩がほんの少し濃いめに振られています。暑さと私の年齢を見てそうしているのかもしれません。

続いて頂いた牛シロの煮込み。特有のクセを殺さないよう煮込まれています。唐辛子とコショウでピリ辛。

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上位陣安泰の結果に終わった大相撲。お父さんたちの会話のネタはNHKニュースに移っています。

「6増6減って減ってねぇだろう」

思わず吹きそうになりましたw

もし、居酒屋に基準があるとしたら、「味好亭」がスタンダードです。もし、居酒屋に正解があるとしたら、「味好亭」が正解です。「味好亭」には居酒屋にあるべきものがすべてそろっています。

味好亭
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-2
03-3418-5650
食べログ

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後藤ひろし(ひろぽん)

雑誌・書籍編集兼ライター、ウェブディレクター。主に学芸大学駅(学大)界隈で飲んでます。学芸大学で巡った飲食店の数は約350軒。

https://twitter.com/gokky_510

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