MEAT JOURNEY 2018

「牛太郎」(武蔵小山)でブドー酒を飲みながらつまむモツは激安で激ウマだった~裸電球が照らし出す、ゆるやかな時の流れ

武蔵小山といえば再開発。10月いっぱい?11月いっぱい?で再開発地域は完全退去だそうです。ただ、これはまだまだ前哨戦。駅を挟むようにして北東方面へ、現再開発地域の3倍ほどの地域が平成31年まで再開発されていきます。

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今回訪れたのは、今のところは再開発地域から外れている都道420号線(補助26号線)の西側にある老舗居酒屋「牛太郎(ぎゅうたろう)」。吉田類氏も『酒場放浪記』で訪れているようです。閉まるのが早いし、夕方以降はいつも混んでいてなかなか行けなかったのですが、時間を見つけて早い時間に行ってきました。

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「仂く人の酒場 牛太郎」

赤い文字がなんとも。いい雰囲気。暖簾は「牛」の部分が破れてしまっています。ただ、暖簾は何度か変わっています。年季というよりも、いかに人の出入りが多いかを表しているのでしょう。単に出し入れする時に引っかけちゃった、ということも考えられますがw

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店内は大きなコの字カウンター。椅子はベンチシート。基本的には常連さんばかり。若い人もいればご年配もいらっしゃいます。まずはホッピーと、煮込み、ガツ酢、とんちゃんを頼みました。

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煮込みは白モツがメイン。ハツの切れ端も混ざっていました。トロトロ。かすかに玉ねぎが残っています。奥深い甘さは野菜からも由来しているのでしょう。うまみが濃厚。

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ガツ酢はいわゆるガツポンのようなもの。カラシ、ニンニク、ネギが添えられています。ネギが完全に切れていなくてつながっていたりするのですが、それもまたオツなもの。コリッとしててサッパリ。極上です。

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とんちゃんは煮込まれたガツでしょうかね。串やガツ酢にできなかった部分を使ってる感じ。もしかしたら、違う部位も混ざっているかもしれません。ニンニクやニラの入ったタレがからまっています。コリっとした食感が心地いい。

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さて、もつ焼きを頼みますか。メニューには「もつ焼き」としか書いていません。まあ、あるものはだいたい想像がつくのですが、一応、何があるのか確認したいなぁ……。

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あ。ああ。あんなとこにw カシラとシロを注文しました。

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カシラは肉感たっぷり。食べごたえがあります。シロはプルプル。いいモツです。やっぱり人気店だとネタがいいんですよね。回転しますから。もつ焼きの味を決めるのは、素材のよさや焼き方の腕などもありますが、大きいのは回転ですな。大量に仕入れられるってのも重要なことなんですが。

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二杯目はどうしよう。ガラナハイボールもうまそうだし……。お? おおお?

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ブ、ブドー酒! きゃっはー! テンションあがる~♪ 当然、頼みます。

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ぐふふ。注いでいたのはメルシャンの「葡萄物語」でした。これは初だな。チビリひと口。うんうん。いいね。いいよ、この甘さ。大好き。そして、こういう酒場にはブドー酒がいいね。

現在、いわゆる”ブドー酒”で一番有名なのはサントリーの「赤玉ポートワイン」。あ、「赤玉スイートワイン」か。ブドー酒ブームのきっかけを作ったのは1886年に商標登録された「蜂印香竄葡萄酒(ハチブドー酒)」。こいつを開発したのは神谷伝兵衛。浅草の神谷バーの創設者ですよ。

日本で葡萄酒といえば、ブドー酒だったんです。このあまーい味が庶民に愛されていたんです。老舗名店でもつ焼きを食べながらブドー酒。これぞ正統なる居酒屋飲み。

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天井から吊り下げられた裸電球。伝票を留める木のクリップ。すすけた壁。黒光りしている大きなこけし。うまいモツ料理とブドー酒。うーん、いい。振り返るとwi-fiルーターがあるのも逆にいい。

単なるレトロではない。時代が進み、積み重なり、そして流れていく。歴史ってのは分厚いものなんだねぇ。

一気になくし、ゼロからスタート。それもまあ仕方のないことかもしれません。それはそれでいい。けど、ゆるやかに、ゆっくりと時代が移り変わるそんな光景もまた残っていてもらいたいものです。

牛太郎(ぎゅうたろう)
東京都品川区小山4-3-13
03-3781-2532
食べログ

※平和通りに「豚太郎(とんたろう)」というお店もありますが、まったく別です。「豚太郎」も最高です

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