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学芸大学のそば屋・久寿屋(くすや)のかつ丼セットがおいしかった~尾山台、西米沢、三軒茶屋……割り箸入れに隠された遺伝子

追記:2017年1月13日に閉店しました。長い間、お疲れさまでした。追記以上

休日の昼時、どこでメシを食おうかとフラフラしていたら、偶然、シグマとsidewayの郁君と遭遇。あちらもメシをどうしようかと考えていたらしく、一緒に食べに行くことに。いろいろ案を出し、結局、そば屋・久寿屋(くすや)へ。

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学芸大学駅東口商店街沿いにある久寿屋。いわゆる街場のそば屋です。店頭にはメニューが貼られているのですが、種類が多くて悩みます。

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店の中はこんな感じ。って二人しか写ってませんがw 今回はバカ面じゃないよ。いい笑顔w テーブル席が5つほど。2人掛けテーブルもありました。

私はいつものように、かつ丼セット(もり)、シグマは天丼セット(たぬきそば)、郁君はタンメン カレーライスセット。みんなどんだけ食うんだよw 前夜、飲み過ぎたからね。それぞれ。

「はい、かつ丼セットです」

ハキハキした大きな声でお母さんがかつ丼を持ってきました。

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そばはコシというほどではありませんが、歯に抵抗を感じます。喉越しも滑らか。機械麺でしょう。けど、その割にはおいしいです。上出来すぎる。

かつ丼は甘過ぎない。しょっぱすぎない。ちょうどいい塩梅。これまたうまい。

そば湯には、そばの切れ端というか、そばが削られたような小さな片が混ざっていました。なんだろうな。"てぼ"でも使ってるのかな。あるいは、ざるにあげる時にこうなるのか。他ではあまり見ないので、ちょっと印象に残りました。

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郁君はカレーを食べて、「うん、カレーだ」と呟いていました。そりゃそうだw けど、気持ちはわかります。私は食べてませんが、"カレー"なんでしょうw

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割り箸入れがかっこいい。「御手茂登(おてもと)」。「登」の変体仮名がちょっと変わってます。最後、左側にはらってますね。こういうパターンもあるのか。

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「お会計お願いします」

「別々? まとめて?」

「まとめてで結構です」

「かつ丼セットは今日はサービスで900円で……」

「え? 今日はサービス?」

「ほら、そこ。900円ってなってるでしょ」

「本日のおすすめ」という手書きメニューは50円引きの900円になっていました。気づかなかったw

「あ、本当だ」

「気づかなかったの?(笑)」

「はい(笑) こちらはどれくらいになるんですか?」

「長いわよ」

「長いってどれくらいですか?」

「聞きたい?」

「はい。ビックリしませんから」

「47年」

「わぁ、ビックリ!(笑)」

「ビックリするわよねぇ(笑)」

笑顔がチャーミングな元気なお母さん。

私が調べた限り、久寿屋というそば屋は4軒。学芸大学、尾山台、三軒茶屋、西米沢にあります。学大以外の3軒は同じトレードマーク。どうなってるんだろうと思い、三軒茶屋の久寿屋に話を聞いてみました(一番ざっくばらんに話して頂けそうな雰囲気だったのでw)。まとめますと……。

学芸大学の久寿屋が大元。尾山台の久寿屋は学芸大学でやってらっしゃった方が独立して開業。尾山台の支店が西米沢。尾山台の暖簾分けが三軒茶屋。

だそうです。

おそらく、学大の久寿屋は47年間、ほぼ変わらず営業されてきたんだと思います。けど、尾山台の久寿屋という"子供"は、親の遺伝子を継ぎつつも、時代に合わせた店作りに勤しみます。さらに、庶民的なそば屋を絶やさないためにも、西米沢、三軒茶屋の"孫"たちを生みだします。"孫"たちもまた、祖父母・両親に誇りを持ち、より一層、技に磨きをかけていることでしょう。

ネットで調べてみると、尾山台の割り箸入れは、学大のそれと同じでした(上写真参照)。そういうのを見ると、ジーンときます。機会があれば、尾山台、三軒茶屋の久寿屋にも行ってみよう。残っているかもしれない、学大のじぃじとばぁばの香りを探しに。

※突然の問い合わせに対しても、丁寧に応じて頂けました。三軒茶屋の久寿屋さん、ありがとうございました

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